市街地で11ahの実験

Posted by: lesser

802.11ahは、まだ国内では限られた地域でしか使えません。
他の無線に影響が出ないか調査を行ったうえで、総務省に申請し、許可を得る必要があります。
現在、使用可能な地域はこちらで確認できます。

BCのオフィス(東京都墨田区錦糸2-13-6)を中心に半径1kmも登録されています。
多くの地域は、農業や河川の監視など具体的な用途を想定して設定されているため、実用に即した運用試験をしていますが、錦糸町は開発拠点なので、これまで特にahの特性を活かした使い方はしてませんでした。

そこで、オフィスのテラスにアンテナを設置し、子機を持ち出してみました。

錦糸町は東西南北に碁盤の目のような街並です。周囲を行ったり来たり歩き回って、位置(GPS)と電波強度を測定しました。

計測結果を表示するページはこちらです。
マークにマウスオーバーで計測したRSSIを表示します。緑マークはBCのオフィス(AP)です。赤マーク(0dB)は電波を検出出来なかったポイントです。
オフィスの向かいには同じ高さのビルがあるのですが、その裏の通りまで回り込んでいることが分かります。しかし国内仕様が10Wと低いからか、あまり遠くまでは届いていません。有効な範囲は500m以内といったとことです。

建物の陰や、道筋で濃淡が出来ていて面白いです。
なかなか市街地の屋外でどんなアプリケーションがあるのか思いつきませんが、ホップをさせて簡単にエリアを広げることも出来るので、スマートシティ的な通信インフラとしても有用に思われます。